コスパに優れたFreedConn TCOM-SC バイク用インカムを一年間使ってみての感想

FreedConn TCOM-SCを約一年使用してみて気づいた利点と不利点

筆者にとって初めての「バイク用通信機器インカム」です
それまでは「バイクに乗るのにインカムなど必要ないだろう…」と偏った固定観念を持っていたのもあり、インカム自体の必要性や利便性を疑っていました
しかし「物は試し…」の言葉通り、お試し感覚で「中華製の安物インカム」を購入して使ってみたところ…!?

これが予想以上に便利に使えて操作も簡単、性能面でも十分に納得!
しかも低価格でこの品質とコスパも抜群と驚かざるを得ない気分でした!

「今まで何故使わなかったのか…。」と後悔するほど思考は逆転したものです

今回は安物インカムとは言え、一年間(使用頻度は週1~2回程度)筆者が、タンデム通話として2台を稼働させてきたレビューとしてFreedConn TCOM-SCインカムの「良かった点」「改善してほしい点」などを取り上げてみたいと思います

「どのメーカーの〇〇な機種を選ぶ…」の選択は後から考えてもOK

初めに、まだインカムを使った事がない方、もしくは購入を検討されている方に向けて話そうと思います
インカムは便利で必要不可欠な存在となるアイテムです」と気づいてもらう意味も込めて、迷っているならば安価な製品でも良いですから、先ずは使ってみることを推奨します
インカムは筆者がバイクに乗り始めた頃から使っていた訳ではありませんが、些細な理由から一度使ってみて便利さを知った今では欠かせないアイテムになったと言えます

ソロでもマスツーリングのどちらにおいても、インカムがある事で今まで使っていなかった頃のツーリングとは楽しみが倍増することは間違いないと言えます!

FreedConn TCOM-SCの良かったところ

【ペアリングが簡単で操作もしやすい】※タンデムで2台を繋ぐのが前提での説明となります

・画像にある「パワー/インターコム」のスイッチを長押しで電源ON⇔OFF
・2台をペアリングする際は、両方共に電源ONにしてから片方(←どちらでも可)のパワー/インターコムのスイッチを短く押します
状況に応じてタイムラグが発生する場合がありますが、数秒後にはペアリングが完了した「メロディ」が互いに流れて接続確認ができます
・バイクで走行中はグローブをしていますので、細かい動作はなるべく避けたいものです
ペアリングして通話するための基本となる操作もシンプルで、電源ボタンと音量を調節するホイールコントロールのダイヤルを回すことだけです

操作がシンプルで扱いやすいことは、使い続けていくうちに大きなメリットになります
逆に、多機能でも操作が複雑だと、使い続けていくうちに面倒で煩わしくなり「結局は基本的な使い方のみで、通話と音楽を聴くだけ…」などになったりしてしまうものです

【デザインがシンプルで嫌みがない】

デザインに関しては好みの問題が優先しますが「シンプルでスマートなのが良い」とは個人的には思います
角ばったデザインが多いインカムの中で、丸みを帯びたデザインはある意味「異形」とも言えます
良く言えば…シンプルでさりげない
悪く言えば…オモチャのようで安っぽい

機能的にはインカムとしての必要最低限の条件を難なくクリアしているFreedConn TCOM-SCですが、インカム選びは「見た目」を重視する方も多いかと思います
取り付ける「ヘルメットの形状」にもよりますが、取り付けた場合のイメージを予め想像してみると良いですね

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【LCD液晶は省電力で見やすい】インカム自体小さいので、液晶画面に映し出される文字は見づらいかな…?と期待はしていなかったのですが「予想に反して発色も良く画面にくっきりと映される文字は見やすい」イメージです
バッテリーの残量も表示されて確認できます

【通話品質は予想以上にクリア】

通話に関しては、マイクを介して出力される音(これはどの製品でも同じですね)肉声とは微妙に異なる、ややリバーブがかかった感じの通信です
比較するインカムを持っていないので信憑性は低いのですが、ネット上での情報ですと「某ブランドの製品と同等の音質」とのレビューもあります

通話品質には筆者も満足していますし、今まで使ってきた経験上ペアリングしてしまえば…!?
「通話が途中で途切れた…」とか
「ノイズが入って耳障り…」等、通話の妨げになるような症状は一度もありませんでした
この低価格帯製品で、この品質ならば十分満足です
人気となっている製品としての”裏付け”はこのあたりにある、確かな通話品質です

稀に初期不良品もある…?
・ペアリングできない…
・通話していてノイズが入る…
・充電が数分で終了して、満充電されない…
・スピーカーが片方、出力されない…
等々、運、不運に左右される部分ですが初期の不具合製品が届く場合もあるようです

対応については国内メーカーと比べると、やはり多少の手間はかかりますが手続きを踏めば対応してくれますので「安かろう、悪かろう…」と諦めずに良品と交換してもらうべきです

音量に関しても「最大にしても声が小さい」と言うことはありませんでした
むしろ、連続で長時間使用するならば、少しボリュームを絞っての通話が耳への負担が軽減されてよいでしょう

FreedConn TCOM-SCの改善の余地ありな部分

【バッテリーの持続時間】

実際の使用限界時間は「6~7時間程度」でした
メーカー公式発表では約8時間となっていますので、実働で6~7時間は容認すべき数値です
インカムとしてのサイズ的にも小さい方だと思いますので、それなりの容量のバッテリーを使っていますので想定内の稼働時間と言えます
逆に約一年間、使ってみてもバッテリーの消耗具合はさほど変わらずに最低でも6時間はもっていたので優秀な方だと判断できます

バッテリーに関して難点をあげるとすれば…!?

この低価格帯の製品にありがちな、故障ではないのですが個体差があります
タンデマーと同時に使用していたので比較が出来ますので個体差ははっきりとわかりました

バッテリーが残り少なくなると「警告音」が鳴り、完全に切れるまで数秒間隔で鳴りづつけるのですが、片方はまだ普通に通話できているのに、もう片方はempty状態に陥ります
片方のインカムが、バッテリーが完全になくなり電源OFFになったとしても、もう片方のインカムは「警告音」がまだ鳴らない状態でいますので…バッテリーの持ちは、個体差で30分以上はあると判別できます

それと…1日の使用時間の限界が6~7時間と言うのは、なかなか微妙な時間です
近場でのツーリングならば一日持ちそうですが、ロングツーリングとなると限界時間を過ぎる可能性が高くなります

途中で休憩や食事中などに充電しておけば問題なし!なのですが…。
几帳面な方ならば何の問題もないのでしょうが、筆者のようなズボラな人間ですと(笑)充電するのを忘れて食事に行ってしまう等が多々ありました…。

小さくてコンパクトな設計はとても気に入っていますが、重量増になったとしても微々たるものなので、もう一回り大きくなっても良いので容量の大きなバッテリーが積んであると嬉しかったです

【スピーカーが肉厚で耳への干渉が気になる】

スピーカーからの音質は満足できるレベルなのですが、低価格な製品な故、どうしても「薄型高性能」とはいかないのでしょう…。
それなりに肉厚なスピーカーなので、取り付けるヘルメットによっては「耳との干渉」が気になる場合があるかと思います
筆者は二つとも”ジェットヘルメット”への装着でしたが、大きさに拘った「スモールジェットヘル」等への取り付けは、取り付け部分の位置決めをしっかり選んで、自分の耳との干渉を確かめる必要がありそうです
ベースとなる”ベルクロ”はヘルメット側に張り付けますが、スピーカー側のベルクロで微調整して確かめながらベストな位置で合わせて下さい

【取り付けクリップ(貼り付けクリップベース)がチープ】

画像の赤で囲んだ部分のクリップベースが破損しやすいので注意です

一度、ヘルメットに取り付けてしまえば後々イジる部分ではないのですが、プラスチックなのでチョットした力加減で負荷をかけたりすると割れてしまう恐れがあります

筆者も一度、ブラケット部分が割れてしまい取付出来なくなりました
クリップベースは予備としてもうひとつ同梱されていますし、別途で販売もされていますので安心です
筆者は割れてしまったクリップベースを挟んで固定するのではなく、ベース自体を強力両面テープでヘルメットに直付けして対応しましたが、それでも強度的には問題ありませんでした

【充電及びスピーカーとの接続端子が特殊なタイプ?】

インカム本体を充電するのに使う専用ケーブルが付属で同梱されているのですが…!?

コネクターの規格がちょっと複雑な形状になっています
一見では「miniUSB type-B」と思ったのですが、微妙に違う形状です

筆者なりに調べてみたのですが、最も近いのが数年前のコンデジやミラーレスカメラにデーター転送接続として多く採用されていた「AV OUT DIGITAL」と同形でした
唯…USBの規格を全て調べてみたのですが…該当する規格が見当たらないと言うのも納得いかないところはあります
実際に接続できるか「AV OUT DIGITAL」と書かれたミラーレスカメラのケーブルで検証してみたのですが…!?
「形状は同じで接続はできましたが、充電はされません」←これが結果です

コネクターの規格に詳しい方に聞いてみないと、何処がどう違うのか不明のままです
なので、付属されているケーブルの紛失にはくれぐれも注意が必要です!勿論、ロングツーリング等に出かける時には一緒に持っていくのを忘れないようにしないといけませんね

USB規格について
従来のType-A、Type-B、Mini USB、Micro USBといった形状の違いによる混乱を払拭することが目的のひとつとして登場した「Type-C」という規格です

今後USB3.1を採用した機器が増えていくと予想されますのでこれからの主流となっていくことでしょう

Type-Cになって転送速度の大幅向上などがあげられます
これから電子デバイスを選ぶ際にはコネクターの規格にもちょっとだけ気を配ると良いかもしれません

形状が違っても「変換コネクター」を使えば対応可能ですので、後々失敗しないためにもそのあたりも合わせてチェックしておくとよいですね

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ソフトタイプとハードタイプ

FreedConn TCOM-SCには「ソフトタイプ」と「ハードタイプ」の二種類が選べます

上記画像は「ソフトタイプ」になります

主にフルフェイスヘルメットやシステムヘルメット等への装着を目的としたタイプです
ヘルメットの顎を覆う部分へマイクを取り付けるようになっていて、配線の取り回しが必要ですが外見からは全く見えずにスッキリと取付できます

こちらは筆者が使っている「ハードタイプ」になります
主に「ジェットヘルメット」への装着を目的とした仕様で、マイクへ延びるケーブルがフレキシブルになってます
ハードとソフトの違いは、フレキシブルケーブルと配線の違いだけかと思いましたが、ソフトタイプを使っているユーザーのレビューを読んでみると「ハードタイプのほうがソフトタイプよりも音声を良く拾う」みたいです

これはマイク部分の大きさから違いがくるものと思われますが、フルフェイスにハードタイプのマイクを取り付けるには口元と干渉してしまうらしく、若干ズラす…とかのちょっとした工夫が必要みたいです

唯…ハードタイプはマイクとスピーカーが一体型となっているので(最近では分離されているタイプが主流)マイクを口元までもってくるのにヘルメットのチークパッドの間を通すのが難点とも言えます
一長一短ですね…。

買ってから「タイプを変更したい」または「破損してしまった…」等、スピーカー部品の予備として販売されているのも、本体全てを買い直さなくて済むのも余計なコストがかからないのはありがたいですね

 総評 

FreedConn TCOM-SCインカムを約一年ちょっと使ってみての感想でしたが

個人的な思い入れや贔屓目を抜いた、平等目線で製品レビューで判断しても「おすすめ」だと思います!

勿論、購入するまでに至るにはある程度の「制約」みたいな部分もあります
・デザイン面
・グループ通話は3人まで
・バッテリーの持ち時間
等、タンデム通話がメインの筆者には全て難なくクリアできるところでしたので、現在も普通に使っております

インカムも現在は多種多様で「どれを選べば良いのか…?」と悩む方も多いかと思います
先ずは「自分の使い方(使用目的)から考えてみましょう!
ソロやタンデムがメインで、たまに友達2、3人とツーリングする程度、大勢でのツーリングはまずない
と言う方ならば、安価でもコスパ抜群なこちらのFreedConn TCOM-SCで十分ですし、おススメ度もグッとあがります!

逆に「バイクで走る時は常に仲間と一緒で、会話を楽しみたい」方にはおススメしません!
仲間同士で会話を弾ませている時に、一人だけ蚊帳の外では寂しすぎますからね…。

そんな方には高価でも「有名2大メーカー」の製品を買っておいた方が無難でしょう

唯…それなりに”コスト”もかかることも想定しておくとよいです
インカムはバッテリーを駆使して稼働する消耗品の考え方でいたほうがよいです
一度、高価なインカムを買ってしまえば後はずっと使える!と言う考えは間違いです

使っていけばバッテリーは消耗していきますし、高価だからと言って不具合が出ないとも言い切れません!
※勿論、メーカー保証はしっかりしているので安心して使えます※

そして買い替える度に一台につき、3~4万円と言う高額を支払わなければなりません
多くは語りませんが…それなりの覚悟(金銭的準備)をしないと、継続していけなくなるのも現実です

・初めてのインカム
・制限がある条件をクリアできる
・安価でもコスパに優れた製品を探している

そんな方には、選んで後悔しない【FreedConn TCOM-SC】はおススメできる製品と言えます